ポリ袋で節水 ごはんの炊き方動画と簡単レシピ【停電・断水・災害時の非常食の研究2】
ビニール袋でごはんが炊けるらしいのでやってみた
東京都が発行する『東京くらし防災』という本のp.132に、ポリ袋を使った節水料理が紹介されていました。
それっておいしいの??
ということで、私ゆっこが実験してみました。
ふつうに炊いたごはんほどじゃないですが、それなりにおいしく食べられました。
●必要なもの
●湯煎のできるビニール袋が必要
この調理方法では、「高密度ポリエチレン」の「食品用」ポリ袋というものが必要です。
お湯につけても溶けたり、破れたりしない強度が必要ということで。
私の場合は、この袋を見つけるのがとても大変でした。
お店を何軒も回り、ようやくホームセンターで岩谷マテリアルの「アイラップ」(98円)という商品を見つけました。これは湯煎が可能です。
ダイソーなどの100均にも高密度ポリエチレンの袋がありました。
でも「湯煎できる」と書いていないので、当サイトではおすすめはしていません。
(一応使ってみましたが、溶けたり、破れたりはしませんでした)
●作り方
(1)深めのお鍋の底にお皿を入れる 水を鍋の6分目くらいまで注ぎ、沸騰させる | ![]() |
(2)高密度ポリエチレンの食品用ポリ袋を用意。 お米0.5合と、お米より少し多めの水(100mLくらい)を入れ、袋の中の空気を抜いて一番上でしばる。 | ![]() |
(3)お米の入った袋を沸騰したお湯に入れ、中火~弱火で30分煮ます。 | ![]() |
(4)火を止め、そのまま10分蒸らします | ![]() |
(5)完成。袋のまま食べると、片づけが簡単です | ![]() |
《注意事項》 ※加熱中、ポリ袋はお鍋や鍋底に触れないようにします ※お米がかたい場合は、30分より長めに湯煎してください | ![]() |
お米0.5合で、大人のお茶わん1杯分。 子どものお茶わんなら大盛り1杯分になります | ![]() |
●お米は洗わなくてもおいしいのか?

なお、『東京くらし防災』という本には「お米は、研がなくても大丈夫です」との記載が…。
本当に…?
ぬか臭くて、食べれないんじゃ…?
というわけで、(1)一切洗わずに炊いたお米、(2)200mLの水×2回洗ったお米、(3)無洗米で実験。
(1)の洗わずに炊いたお米はぬか風味をわずかに感じるくらい。
「ぐあああ!ぬか臭い><」という感じではなかったです。
被災中でお水がなければムリして研ぐ必要はないと感じました。
(2)の2回洗ったお米は、ぬか臭さは特に感じませんでした。
(3)の無洗米は水が足りなかったのか、ややかために仕上がりました。
●この調理法のよかったこと、悪かったこと

《こんなところがよかった》
(1)火加減が楽
難しい火加減がなく、鍋を焦がす心配がありません。
(2)お湯が使いまわせる
お鍋が汚れないので、繰り返しごはんが炊けます。
お米と同じように、袋にお野菜を入れてゆでてもよさそうです。
一緒にレトルトカレーを温めたり、カップラーメンを作ったりもできます。
(3)ゆでる用なら、飲み水ではない水も使える
鍋に入れるお水は、直接食べるわけではありません。
もちろんできるだけ衛生的な水を使わなければいけませんが、どうしても水がない緊急事態なら、お風呂の残り湯、雨水、雪解け水なども活用できそうです。
《こんなところがイマイチだった》
(1)ふつうに炊いたごはんより味は落ちる
おいしさレベルでいうと、
ふつうに炊いたごはん > ポリ袋ごはん > 冷蔵庫でパサパサになったごはん
ごはんのふんわり感はさほどありませんでした。
(2)地震の中、30分も火をつけるのは怖い
いつまた次の大きな地震が来るか分からない状況で、30分以上火をつけるのは、なかなか怖いものがあります。
調理場所を考えないと、鍋がひっくり返って大やけどになりかねません。
(3)鍋底にお皿を入れると、お湯がふきこぼれやすい?
『東京くらし防災』の本には、中火で調理するとあったのですが、実際にやってみたら、お皿の下から(?)お湯がゴボゴボッと噴き出してやけどしそうになりました。

もしちょうどいい大きさのザルや、↑の写真のような蒸し網などがあれば、そちらのほうがいいかもしれません。
お湯は満タンに入れず、中~弱火で様子を見ましょう。
《参考文献》
東京都総務局総合防災部防災管理課 『東京くらし防災』 p.132